DHCPとは何か?【図解で初心者向け】仕組みや機能、意味、DHCPのメリット等を紹介
DHCPとは何か?ここでは、DHCPの仕組みや機能、意味などを初心者でも分かりやすいように図解で解説しています。
※DHCPとは?
DHCPとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのコンピューターに、IPアドレスを自動で割り振る機能、仕組みのことです。
IPアドレスとは、パソコンやスマートフォンなどのコンピューターに割り振られる住所、電話番号のようなモノです。
インターネットで世界中のパソコンとつながり、ホームページを見るためには、それぞれのパソコンを特定して識別する必要があります。
その識別に使われるのが、IPアドレスです。
DHCPとは、このコンピューターを識別するためのIPアドレスを、自動的にパソコン、スマートフォン、タブレットなどのコンピューターに割り当てる仕組みのことです。
目次
DHCPの仕組み・機能とは?
ここでは、DHCPの仕組みや機能について紹介します。
DHCPの機能は、「サーバー」や「ルーター」にある
DHCPの機能は、「サーバー」や「ルーター」に備わっている機能です。
一般家庭では、基本的にインターネット回線につながっているルーターに付いており、家庭内のパソコンやスマートフォン、タブレットなどに、自動的にIPアドレスを割り当てて、それぞれの端末を識別しています。
「DHCPサーバー」と「DHCPクライアント」が存在する
DHCPには、「DHCPサーバー」と「DHCPクライアント」の2つの種類が存在します。
DHCPサーバーとは?
DHCPサーバーとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末に、IPアドレスを自動的に割り当てる機能のことです。
DHCPクライアントとは?
DHCPクライアントとは、DHCPサーバーによって割り振られたIPアドレスを受け取る機能のことです。
DHCPサーバーの機能と設定
DHCPサーバーは、サーバー側の設定として、割り当てることができるIPアドレスの数が、設定で決目ることができます。
例えば、「192.168.1.2 ~ 192.168.1.10」とDHCPサーバーの設定として設定している場合、最大で9個のIPアドレスを割り振ることができます。
このように、DHCPサーバーの設定によって、割り振るIPアドレスの数は決まっています。
DHCPで割り当てるIPアドレスは、何度も利用される
DHCPサーバーが、一度、割り当てたIPアドレスは、何度でも使い回します。
具体的な例としては、
1:ノートパソコンに「192.168.1.2」を割り当てる
2:スマートフォンに「192.168.1.3」を割り当てる
3:デスクトップパソコンに「192.168.1.4」を割り当てる
このように、DHCPサーバーは、IPアドレスが各端末で同じにならないように割り当てます。
4:スマートフォンの電源を切ると、「192.168.1.3」のIPアドレスが解放がされる
5:デスクトップパソコンに、「192.168.1.3」のIPアドレスが割り当てられる
上記の様に、他の端末で使われていたIPアドレスは、解放されると、他の端末に使われます。
DHCPのメリットとは?
DHCPのメリットは、IPアドレスが自動的に割り当てられるので、管理が楽(ラク)に行うことができるのが一番のメリットです。
DHCPが無いとどうなるのか?
DHCPサーバーがないと、IPアドレスを自動的に割り当てることができません。その為、人の手で、各端末にIPアドレスを割り振る必要があります。
具体的な例としては、
- ノートパソコン : 192.168.1.2
- スマートフォン : 192.168.1.3
- タブレット : 192.168.1.4
- デスクトップパソコン : 192.168.1.5
この様に、各端末へ、個別にIPアドレスを、各端末に手動で設定する必要があります。
パソコン素人が、自分でパソコンにIPアドレスを割り当てるのは難しいことです。
そこで、DHCPサーバーがあることで、IPアドレスが自動的に割り当てるので、パソコン初心者でもインターネットに接続することが可能になります。
また、数十個程度のIPアドレスなら管理することも可能だと思いますが、大手企業など数百台のパソコンにIPアドレスを手動で割り当てて管理するのは難しくなります。
この為、DHCPサーバーを使うことで、各コンピューターのIPアドレスの管理が容易になるメリットもあります。
そもそも、DHCPとは、何の意味なのか?
「DHCP」とは、そもそも、「dynamic host configuration protocol」の略です。
それぞれの単語の意味としては、
- dynamic : 動的
- host : ホスト
- configuration : 構成
- protocol : プロトコル
になります。
このように、DHCPの元になった単語の直訳を見るだけでも、DHCPの機能がIPアドレスを自動的に割り当てるという意味が理解できると思います。
まとめ
DHCPとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの各コンピューターに、IPアドレスを割り当てる機能のことです。現在では、ルーターに、DHCPサーバーが搭載されています。
各コンピューターに、IPアドレスを割り当てることで、それぞれのパソコンやスマートフォンがユニークな番号を取得することで、インターネットなどの通信が行うことができるようになります。