PCM音源とは?【まとめ】PCMの意味って、何?
ここでは、PCM音源とは、どのような音源なのか?特に、パソコンに関連する「PCM音源」について解説しています。また、「PCM」とは、どのような意味なのか?についても紹介しています。
PCM音源は、パソコンで一般的に使われている音源です。パソコン以外にも、シンセサイザー、ゲーム(スーパーファミコン、アーケードゲーム)などで使われている音です。
目次
PCM音源とは?
PCM音源とは、一般的にパソコンで利用されている音源で、あらかじめ、デジタル録音した音を再生する方式の音声の音源です。
例えば、楽器の演奏の場合、楽器の音をデジタル録音しておきます。その楽器の音を元に演奏の情報を組み合わせて再構成する方式の音源が、「PCM音源」です。
楽器の音、自然の音、人の声、動物の鳴き声などを音楽の音として利用できます。
PCMの意味とは?
英語で、PCMは、「pulse code modulation」の略です。日本語に訳すと「パルス符号変調」といいます。
このPCMの意味は、「アナログ信号をデジタル信号に変換する方式の一つ」です。
音や音楽に限らず、アナログの波形をデジタルデータにするのに使えます。
PCM方式の録音は、どう行われるのか?
PCM方式で録音する時は、まずは、音を信号として一定の周期で切り出すサンプリングを行います。切り出した音声データを「量子化」という、不連続な値に切り上げ、または切り下げして、2進数に変換します。
2進数に変換した音声データを、デジタルデータとして、ハードディスクなどに記録します。
※2進数とは?
2進数とは、「0」と「1」の2種類の数字の組み合わせで表現する方法です。パソコンに保存されるデジタルデータは、この「0」と「1」の組み合わせでデータを保存しています。
品質の良いPCM音源とは?
アナログの音源を、PCM音源に変換する時に、できるだけ良い原音にしたい場合には、「切り出す間隔を短く、不連続な値の刻みが短いデータ」にすることで、原音に近い音源になります。
ちなみに、音楽CD用のデータの場合、1秒間に4万4100回(44.1kHz)で切り出しを行い、16ビットで量子化しています。
PCM音源のメリットとは?
PCM方式で録音する場合のメリットとしては、
- デジタルデータなので複製しても音質の劣化がない
- 音の一部を取り出しやすい
- 音自体の加工が容易である
- 切り出すデータを減らすことでデータ量を減らせる
- 人工的な合成方式よりも非常に生々しい楽器音が出せる
と言った様な点があげられます。
このような特性を活かし、自然界の音をPCM音源として録音したもので演奏するサンプリング楽器と呼ばれるものもあります。
PCM音源のデメリットとは?
PCM音源は、元の音から、部分的に切り出してつくる音源です。良い音声を実現するためには、必要なデータ量は膨大になりがちです。その為、「メモリ容量の圧迫」「起動時間の遅さ」などが課題となっています。
この為、切り出す音の量を減らすことで、データ量を少なく抑えることができますが、切り出し部分を減らし、データ量を減らすことで音源も悪くなります。
容量が多くなるデメリットを克服するために、メモリにデータを完全に読み込まない「ディスクストリーミング」という方法を利用し、PCM音源のデメリットを克服しているケースもあります。